この国の現実、将来は
2015-03-26T11:11:23+09:00 2015/03/26
勢いがあるときの日本
1950年中頃から1970年位、昭和で言うと30年頃から40年後半位まで日本は「高度成長時代」と言われました。この頃の経済成長率は年平均10%を超えていたようです。近年経済成長率が高い中国でさえ10%までは中々届きませんから相当高い水準だと思います。
国民総生産(GNP)はアメリカに次いで第2位までになりました。
それまでは「物は大事に使い、長持ちさせる」などという教えが、「使い捨て」が当たり前のように言われ、大量に物が消費されていきました。
これら国内需要と輸出の拡大で、銀行はどんどんじゃぶじゃぶお金を貸し、民間企業は設備投資を繰り返し、さらに需要は拡大していきました。
労働者の賃金は年功序列で上がり続け、土地やゴルフの会員権等も高騰し、銀行の金利も良かったので長期で定期でも組めば、貯金も倍位にになったような気がします。
今にして思えば、極東の少資源国がここまで経済発展するのですから、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことをいうのでしょう。
この景気はその後「バブル」という、実態とかけはなれた景気が1986年から訪れるのです。
バブル景気の終焉
バブルとはまったくうまい名前を付けたものです。
当然、その真っ只中にいるときは、その景気が消えるとは思っていません。
その時は、実態とかけ離れた景気であるなどと、ほとんどの人は知る由もないのです。
株は買えば上がり続けると思っていましたし、土地やゴルフ会員権なんかも投資目的で購入していった人がたくさんいたことでしょう。
現に、数ヶ月で倍近くになったような土地や、中には倍以上になっていった土地がごろごろしていました。
あの頃の土地価格はとにかく異常でした、一説によると東京23区の土地価格の合計で、アメリカ全土を購入できる、とまで言われたのですから・・・
この景気は1991年の初め頃まで続いたのですが、それまでのインフレを防ぐため繰り返された公定歩合の引き上げや、税制の見直し、土地関連融資の 総量見直し等により、事実上地価や株価は暴落し、バブルと呼ばれる時代は幕を閉じることになりました。
その後に訪れる不景気
バブルの崩壊の影響は、これまで投資してきた資産に対して「逆資産効果」を及ぼし、その影響は消費の低迷を招き、中小企業は仕事を打ち切られるなどしわ寄せが行き、倒産するところが増えていきました。
もちろん大企業といえどもその影響は逃れることはことはできないので、リストラという大鉈は振り回さなければなりません。それでも浮かび上がることができなければ、統合か吸収されるか、倒産ということになるのです。
実態とかけ離れた景気に踊らされ、過剰な借入金で設備投資が増大され、雇用も拡大し続けたしわ寄せが一挙に来たわけですから、そのしっぺ返しは、その後、長期にわたり景気低迷をもたらすことになっても仕方ないのかもしれません。
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今後のわが国はどうなるのか!?
今もなお不景気と言われる時代が続いているのですが、果たしてこの先、好景気と言われる時代は訪れるのでしようか?
既にあらゆる分野が成熟されているような時代ですから、かつての高度成長期のような景気はおそらく期待できないでしょう。
しかも、他のページでも取り上げましたが少子化も歯止めがききません。
子供が増えなければ、消費は増えていきませんし、将来において国力が低下するのは目に見えています。
又、日本では少子化でも全世界の人口は増え続けています。1960年代には30億位だった人口がわずか40年足らずで倍以上にになっているのですから、 このままではこの先100年もすれば、日本人は絶滅危惧種として「ワシントン条約」の仲間入りです。
又、食料自給率も先進国の中では最低の水準といわれますので、食料を輸入で頼っているかぎり、食糧危機の恐れまで考えられます。
田舎暮らしと不景気
あまり悲観的なことばかり取り上げてもしかたないですが、日本はまだまだ多くの問題を抱えていると思います。しかし、政治が政治ですから解決の糸口が見えないのと、解決の兆しがまったく見えないというのが余計に不安を煽られる気がします。
そんなわが国ですが、それでも考えようによっては、貧困に喘ぐ国や、戦争が止まないような国に比べればまだまだ幸せです。それらの国と比較すればまだ今のところこの国は恵まれているのかも知れません。
そもそも、人それぞれにいろいろ事情はあるでしょうが、わざわざ不便な田舎暮らしをしようと考えることや、田舎暮らしを実現できるということはそれなりにまだ余裕があるということではないかという気もします。
田舎暮らしを実現するにあたり年金で不自由なく暮らすことができる人たちは幸せです。問題は仕事を現地で探して移住しようとしている人たちです。
田舎に行くほど高齢化は進んでいますから当然消費は活発ではありません。そうなると産業は低迷しますから職種は限定されてしまいます。仕事そのものが見つけられないということがザラにおきてしまいます。
何らかの自営を試みるというのも有りですが、観光資源や地域の特産など、他にアピールするものがある程度必要です。しかも、既に有るものは誰かが行っているのが当たり前ですから簡単に事は運ばないと思っても良いでしょう。
田舎に行くほど不景気の影響を受けると思ったほうが良いでしょう。移住するにあたりそれなりの準備と覚悟は必要ではないかと思います。
仕事・住まい・生活。
生半可な気持で田舎に行っても、失敗してしまうことが少なくありません。
失敗することのほうが多いといっても過言ではありません。
田舎で移住するには、なによりも情報の収集が重要なのです。
なかには信じられないほどお得な移住支援が実施されている自治体もあります。
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