無農薬野菜は本来どういうものなのか?本当においしい野菜には虫がつかない
2018-06-23T21:11:54+09:00 2018/06/23
私は趣味で家庭菜園をしているのですが、無農薬を試みたことがありました。
肥料以外の農薬は一切使用しなかったのですが、とにかく虫の駆除が出来ずに失敗に終わりました。
それから、室内での菜園をしてみたいり、色々試してやっと収穫が出来るようになりました。
害虫さえいなければ簡単になると思っていました。
ですが、本当の無農薬栽培では一切虫への予防をせずとも害虫被害に合わない方法なんだそうで、理由は、虫が美味しいと感じる野菜と人間が美味しいと思うのは違うからだそうです。
この事が気になり、無農薬について色々調べました。
いつから無農薬が始まったのか、栄養は高いのか?私達が無農薬を行う時のポイントなどなど。
ではまず、無農薬とはなんなのか?また、始まりについて。
無農薬栽培とは一体なんなのか?いつから無農薬が始まったのか?
皆さんも知っての通り、無農薬栽培は農薬を使わずに米や野菜などの植物を栽培する方法です。
この『農薬を使わない』という言葉には、『肥料も含む』『含まない』で分かれるのですが、大体が『含まれない』に賛成しています。
また、科学肥料でないかあるかでも賛否両論がでます。
いつから無農薬は始まったのか?
まず、日本で農作が始まった事から話します。
日本で米作りが始まったのは縄文時代後期と言われております。
その際は、科学肥料などないですから、必然的に無農薬栽培でした。
大量の小作労働者と有機肥料を投入した多労多肥体系の化学農薬を殆ど使用しない栽培ともいえます。
その後、効率や文明が進み農薬や化学肥料が使われるようになって、積極的に使用されるようになったのは1950年代後半以降です。
しかし、初めの農薬は天候不良で品質変動が大きく、死活問題にもなりかけました。
農薬以外の話になりますが、高度経済成長期以降は、農業においてはエンジン動力付き農機具、安定した収穫と除草などの手間の削減が期待できることから、急速に農機が復旧しました。
話は戻りますが、天候での問題はなくなりましたが、科学物質が強く、使用する者や収穫物を食する人体、周辺の環境に対して有害であることが広く知られる事となり、批判され社会問題化にもされました。
1980年代後半から残留農薬(食品中に残留する農薬などが、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚生労働省は、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準を設定したもの)という言葉が注目され無農薬栽培方法の技術開発が進みました。
この事により、とある悪徳商法が流行りました。
それは無農薬を表示しながら実際には農薬を使った野菜を販売することや、消費者の不安や無知に付け込み無農薬・減農薬を旗印として高価格で売りつけるものでした。
そして、現在では海外の技術も取り入れ、完全に安全に近い農薬栽培が主流となっています。
無農薬栽培を行うためのポイント。
冒頭でも話した通り、無農薬栽培で最も被害があるのは害虫です。
したがって害虫を持ち込まない発生させない管理が重要となります。
- まずは栽培環境での注意点。
- 通風や陽当り、圃場の排水性などに注意し虫が発生しやすい環境を作らないことと、周辺の雑草や圃場内に放置された資材なども害虫の発生源となる。
- 農場や畑全体を防虫網で囲い、害虫の侵入を防止し、虫に侵された作物を発見した場合は直ちに深い穴を掘って埋めたり、焼却処置をして被害の拡大を防ぎましょう。
次に、作物自体の注意について。
- 病害虫にかかりにくい農作物や品種を用いましょう。
- これについては、古くから栽培されている作物は、その地域の気候風土に適していると考えられるので、無農薬栽培に向いています。反対に白菜など新しく入ってきた作物は日本の気候に適しておらず、無農薬栽培に向かない物が多いです。
- 病害虫には種子や苗から感染・侵入するものも多い、従って無病で異物混入の無い種苗を栽培する。
- 生育にバラツキがあると適切な管理が困難となる。従って粒の大きさや形に注意して健全な種子を選別しましょう。
- イネの種もみを塩水に漬けることで比重の違いで良い種もみを選びましょう。
- ショウガやサツマイモなどは種芋の貯蔵中に低温に遭遇すると腐敗や、その後の生育が悪くなるので貯蔵の段階から注意を要する。
少し、専門知識が必要な事がありますが、たいだいが一般でもすぐ試せるものです。
農薬を使った野菜より、無農薬の野菜は美味しいのか?
多くの人が、無農薬で育てた野菜=美味しいと思っています。
ですが、それは本当なのでしょうか?
また、無農薬の野菜が美味しいと思われているのは、“虫が食べるほどの野菜だから美味しい”という事が広まっているからです。
ですが、本当の無農薬には虫がつかないっと言われています。
冒頭でも話したように、虫の美味しいと人間が美味しいと思うものは違うそうです。
この事は、「虫が付いている野菜は美味しい」は嘘 エンジニア思考で考える新しい農業という記事に書いてありました。
また、無農薬で農業を営んでいる農家さんたちが無農薬を初めてから、徐々に虫が減ってきたと言っていました。
その事から、こう考える人が出てきました。
肥料を与えているお野菜の方が虫はつきやすい可能性がある。肥料を与えたとき、野菜たちは呼吸を通じて余計な栄養を出している、そこに虫が寄ってきやすくなる。
ただ今の所は科学的に証明されているわけではないので、確かな事は言えませんが事実はあるので、そのうちに解明され無農薬栽培が主流になる日もくるかもしれません。
無農薬の方は栄養価が高いのか?
市販されている野菜には有機野菜と無農薬野菜の2種類がありますが、有機野菜と無農薬野菜の栄養価を比較して、どちらの方が栄養価が高いのかという問いに関して結論を先に言ってしまうと、有機野菜の方が高いと評価されています。
なぜ有機野菜のほうが、栄養が高いかというと有機野菜は3年以上農薬を使わない畑を利用し、危険農薬や化学物質は使われず、放射線物質や遺伝子組み換えもないからです。
この厳格な安全条件をクリアしたうえで生産される有機野菜を他の生産方法で作られた野菜と比較してみると、特に摂取するとアンチエイジング効果が期待されている抗酸化物質が多く含まれています。
これは農薬を使用せずに栽培することで野菜自身が病気や害虫から身を守る力を蓄え、それが抗酸化物質を多く作ることにも繋がっているとされ、野菜本来が持つ栄養価も他の野菜以外と比べると多く含まれています。
先に結論として有機野菜の方が無農薬野菜よりも栄養が高い記載しましたが、必ずというわけではなく、場合によっては無農薬野菜の方が栄養が高いと評価されることもあります。
有機野菜は農薬を使わないということで野菜が抗酸化物質を作り出し、野菜本来の持つ栄養素が高まるという状態のため評価が高いですが、無農薬野菜でも同じことで、農薬が一切使用されない無農薬野菜の方が野菜が栄養を蓄えやすい過酷な状況を与えることができるとも言えます。
ただし、農薬を一切使用しないため有機野菜よりも病気や害虫に勝てない弱い野菜となってしまい、形が小さく不揃いで、含まれる栄養も安定しなくなってしまいます。
それだけでなく、口が有機野菜や農薬野菜に慣れていると、美味しくないと感じてしまうことも原因であります。
栄養価を比較してどちらを購入するかを決めるとしたら、安定して栄養の高い野菜を求めるようであれば、有機野菜です。値段も無農薬野菜より安定しています。
でも、高い栄養に加えて農薬を一切使っていないオーガニックにこだわりたい方は、無農薬野菜です。
スーパーで売られている無農薬野菜であれば、形や栄養、味に問題があるということはないので、先に説明したような心配はほとんどありません。
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