田舎の物価・生活費は本当に高いのか?
2013-11-03T18:00:24+09:00 2013/11/03
田舎は物価が安いとは今更言いません。
それは「田舎暮らしの経費」のページである程度記したつもりです。
結論から言えば地元で獲れたものは鮮度が高く安いのですが、他の生活必需品は輸送コストや競合が無いため、けして安いという価格にはなっていないでしょう。
特に離島や限界集落と呼ばれるような地域ではなおさらその傾向は強いと思われます。
そこそこの地方都市でもその傾向はあると思います。
私がたまたま見た限りでは、中部地方の某地方都市のスーパーに行ったとき「赤イサキ」という魚が1匹3000円位で売っているのを見かけたことがあります。
この魚は魚市場に卸したときキロ500~700円位で取引されると思います。(実際釣ったものを卸したことがあります)。
そのスーパーでは大きさは違いましたが普通のイサキをたしか1000円前後で売っていました。
普通のイサキも卸したことがあるのですが、いつも赤イサキより高い値段で競り落とされていました。
細かいことは分かりませんが、この例に限らずあまり需要のないようなものとか、輸送コストがかかるものは当然のように価格が高いことが予想されます。
総務省がまとめる都道府県の消費者物価指数というものがあるのですが、大都会である東京都区部や地方都市のほうが田舎と呼べる地域に比べよっぽど物価は高いのです。
これを見ると都会で暮らす人にとっては田舎は物価が安いと思うのかも知れません。
確かに暮らす上では安く済むかも知れませんが、果たしてその生活が都会人が望んでいるものなのかは疑問が残るところだと思います。
今回は、田舎の物価について少し掘り下げて考えてみたいと思います。
田舎の物価・生活費・メニュー
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一般的に安いもの
別のページでも書きましたが、地元で獲れた食材は安く、鮮度が高いと思います。
都会のスーパーでかなりの金額で売られていた野菜や魚が、カゴや皿に山盛りで数百円などで売られているものもあります。
特にその地域の生鮮特産品は、都会と地元ではかなりの差があると思います。
そう考えると、地元の食材を優先して購入するのであれば食費は安くなると考えられます。
しかし、その地域の平均年収などから考えればその限りではないかも知れません。
家賃は高いのか?!
十分な年金や家賃収入、使い切れない程の貯金でもあれば、それこそ安く感じるかも知れませんが、その地域でアルバイトでもして暮らすとなると安く感じるかどうかは分かりません。
また、物件が少ないのが普通ですから比較対象がありません。
不動産鑑定士や過去の取引状況から家賃や売買価格を割り出していると思いますが、相場が今一明確ではないと思います。
ガソリン価格
都会に比べ高いと思ったほうがいいでしょう。
離島では特にその傾向は顕著です。
それに、金額を指定して入れてもらうと、余分に入れられてしまい差額を請求されることもあります。
設備が古い所は手動で入れるためうまく止められないのだと思います。
実際に私は5000円分だけ入れてくれとお願いしたところ、余計に入れてしまい5200円位請求されたことがあります。
また、その逆のパターンもあるかも知れません。・・・田舎はこんなところがアバウトなのです(笑)。
生活費はどんな暮らしをしたいかによる
上記のように地元の食材と家賃以外の物価は都会に比べ高いのが普通です。
それは競合店がありませんし、輸送コストがかかるので当然だと思います。
電化製品なんかは恐らく定価で販売している地域もあるかも知れません。しかも、すぐに手に入らず注文して何日も待つことは当たり前です。
ではネットショップを利用したらどうだろうか?!
確かにWeb上では多くの商品が激安で販売されています。
しかし、ほとんどの商品に送料がかかる上に家具などは実物よりよく見えたり、今一利便性が把握できないことがあります。
結局、食費と家賃以外は高いものについてしまいます。
しかしどうなんでしょう。
田舎に移住してどんな暮らしを描いているのでしょうか。
スタイリッシュな北欧家具や家財道具を揃えて、燃費が悪い高級車に乗り、上から下までブランドを着こなす、といった生活を田舎暮らしで望んでいるのでしょうか?!
田舎と言われるような地域では、都会と比べ遊ぶ施設も多くありませんし、着飾ってランチタイムに行くことも無いと思います。
普段の暮らしが質素になるのが当たり前です。そのため生活費自体は必然的に安く済むと思います。
田舎の商店に行って、そこの商品の販売価格を見てその高さに驚いたり、品数の無さに嘆く前に、果たしてどんなものがその地域で必要なのかを考えたほうが良いと思います。
都会の暮らしを田舎に持って行く必要はないのです。