紅葉の山道を40分歩いても見る価値はある「阿倍の大滝」の場所と行き方
2013-11-22T18:00:59+09:00 2013/11/22
梅ヶ島温泉の観光には「梅ヶ島七滝」の滝巡りがあります。
この周辺には、「鯉ヶ滝」「藤代の滝」「宝月の滝」「赤水の滝」「温泉湯滝」「安倍の大滝」「三段の滝」という七つの滝があるのです。
既に「鯉ヶ滝」と「赤水の滝」は紹介しましたが、今回は「阿倍の大滝」です。
安倍の大滝は1990年に選定された日本の滝百選にも選ばれています。
これは全国から500以上もの滝の中から最終選考で選ばれたもので、静岡県ではここの他に「浄蓮の滝」と「白糸の滝・音止めの滝」しかありません。
安倍の大滝に行くには吊橋を幾つか渡り、アップダウンがきつい山道を歩き、崩れそうな沢にかかる橋を渡って40分近く歩くというアドベンチャー的な道のり。
それだけならまだいいのですが、入口が分からない。分かりにくい!!
「阿倍の大滝」の場所と行き方・メニュー
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「阿倍の大滝」への入口・駐車場
行き方は29号線を登って行くと梅ヶ島温泉の少し手前に、阿倍の大滝への入口があります。
地図では下の位置です。
アクセスは車かバス。
バスは静岡駅・新静岡駅から「しずてつジャストライン梅ヶ島温泉行」へ乗ると、「安倍の大滝入口」というバス停があります。1日5本位はあるみたいですよ。
写真はクリックで拡大します。
車で行った場合ですが専用の駐車場が無いのです。
そのため、ここで温泉旅館を営んでる「よしとみ荘」か「湯の華」の駐車場に停めさせてもらうことになります。
下の看板がよしとみ荘。良く見ると小さい文字で「大滝入口」と書かれています。
無料ではありません。
駐車場の隅、道路への登り口に料金が表示されています。
1日300円ですから激安でしょう。
こちらは湯の華。ここにも安倍の大滝の看板が出ています。
恐怖の揺れる吊り橋
この大きな看板から大滝への道が続きます。
そしていきなり現われるのは吊橋。
高さは20m位でしょうか!?
橋からの紅葉は見事。
ただ、しっかりした造りのわりには結構揺れます。
渡り終わると突き当たりを右折。
ここに大滝に関する説明看板が出ています。
暫く行くと今度は渓谷へ下りる階段。
下まで行くと又吊り橋が待っていました。
高さは無いのですが、あまりにも頼りなさそう。
ハンパなく揺れることが予想されます。
入口にも「一人ずつゆっくり・・・」と書かれた看板が出ています。
左下が吊り橋の中間地点。
とにかく揺れます。その揺れ方が上下のみならず左右にもグラグラ揺れるのです。
そして手すりが低い。これは長身の人間にはかなりキツイ!!鼻歌、口笛の類いは一切出ません。
4人渡る人が居ましたが、高齢者2人は前の人が渡る姿を見て即座に断念したようです。
できるだけ揺らさないで歩くコツは、中央部分の板の境目を両足でたどってゆっくり歩くこと。
足を開いてドスドス歩くと、死ぬほど揺れて泣きそうになりますよ(笑。
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「阿倍の大滝」へと続く山道
吊り橋をやっとのことで渡ると、大滝までは1kmという案内が出ています。
1kmというと平坦な道では普通、20分くらいで行けると思います。
しかし、この階段を見たとたんその気持ちは吹っ飛びました。
どこまで上り坂が続くのかと思われましたが、意外とそれほど長くありません。
登りきると山道は比較的横に伸びていますのでそれほどの疲れは感じませんでした。
残り0,7km。まだ半分来ていません。
小さな支流は幾つもありますが、全てに簡単な橋が掛かっていたり、飛び石が置かれていたりするので靴が濡れる心配はありません。
いよいよ残り200m。
休憩できるベンチがところどころに設置されているのですが、ここにあるものが最後だったと思います。
左下の写真。分かり難いですがここは道が2つに分かれています。
もしかしたら、大滝へ来るもう一つの道を下りるとここに出るのかも?!
この辺から渓谷はさらに深みを増します。
遠くを見るとまた吊り橋がありました。
この橋は揺れません。
渓流を見ると、今は少なくなった天然の岩魚や山女が、今でも棲んでいそうなくらい綺麗な川相です。
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この辺まで来ると道はかろうじて残っているというような感じです。
大雨が続けば間違いなく流れそう・・・
大滝へ残り0、1km!!
ようやく残り0、1kmです。
最初の吊り橋を渡った所あたりで思ったほど大変ではありませんでした。
素晴らしい渓谷美を見ながら、橋と階段を幾つか越えるといよいよ目的地です。
左側に東屋らしきものが見えてきました。
素晴らしい滝!!山道を40分歩いても来た甲斐があった!!
特に滝の観光が趣味と言う訳でもないし、滝に魅せられて写真を撮りに全国歩いている訳でもありません。
そんな、特に深い興味が無いような私でも、この滝は実に素晴らしいと思います。
今まで「白糸の滝」「音止めの滝」「「浄蓮の滝」「河津七滝」「五竜の滝」「陣場の滝」、ここ梅ヶ島に来て「赤水の滝」「鯉ヶ滝」と紹介してきましたがここの滝は一味違う!!
滝の種類は直爆だが高さ80m程の岩肌を糸を引くように流れている。
そのため「音止めの滝」や「「浄蓮の滝」のように滝壺に落ちる水が轟音にならない。サラサラとまではいかないが、シャーとかザーみたいなそれに近いような音に聞こえてくる。
まるで日本女性の背中になびく、細く長くしなやかな黒髪のようです。そのためか「乙女の滝」とも呼ばれているそうです。
1段での高さ日本一の滝と言われるのは和歌山県の「那智滝」で落差は133m。
それに次ぐとは思えませんが、近くで見るせいかこの滝も高さがある。見た目は80m以上にも見えるかも知れません。
日本の滝百選に選ばれていることは既に述べましたが、「那智滝」・「華厳滝」とともに日本三大名瀑というものにも入れられることもあるらしい。
道は滝壺付近まで続いていますが、先端に行ってもそれほどしぶきは被りません。
近くには休憩所がありました。ここのものは屋根が付いています。
渓谷の紅葉
あちらこちらで見える紅葉は見事でした。
11月いっぱい位はなんとか楽しめると思われます。