フィールドアスレチックのような「河津七滝巡り」はハイヒールでは厳しい
2013-08-05T10:00:52+09:00 2013/08/05
伊豆半島には「浄蓮の滝」の他にもう1箇所有名な滝があります。
河津町を流れる河津川の上流、約1,5kmの間のある7つの滝で「河津七滝(かわづななだる)」と呼ばれるものです。
ここでは滝を「たる」と表現していますが、これは平安時代から伝わる民族語が由来となっているそうです。
ここにある全ての滝は「だる」と読みます。
ここには大小7つの様々な滝がありますが、これを巡る前に滝についての知識を少し知っていたほうが何かと良いのではないかと思います。
そこで、簡単ですが下にまとめて見ましたのでご覧ください。
滝の部分名称
- 滝の別名・・・「瀑布(ばくふ)・飛瀑(ひばく)」ともいう
- 滝口・・・水が落下開始する場所
- 滝壺・・・水の落下点で深くなっている場所
滝の種類
- 直瀑(ちょくばく)・・・滝口から滝壺まで水が一気に落下している滝。
- 分岐瀑(ぶんきばく)・・・滝口から水が幾重にも分岐して流れる滝。
- 段瀑(だんばく)・・・水の流れが何段かの断層になっている滝。
- 渓流瀑(けいりゅうばく)・・・ある程度の高低差が有り、滝口から岩肌などをつたわり流れる滝。
- 海岸爆(かいがんばく)・・・海岸の崖から海に直接落ちる滝。
- 潜流瀑(せんりゅうばく)・・・水を通す地層と通さない地層が剥き出しになっていて、地下水が崖の途中から直接落ちて滝となっているもの。
尚、これ以外に滝は水量による分類や形成別に分類されています。
水量別ではいろいろな滝があるので良く分かりませんが、ここの滝は形成別の分類では恐らく「断層型」か「侵食型」ではないかと思います。
「断層型」は、地震などのときの断層のずれでおこるものです。
「侵食型」は、川が浸食を繰り返す過程で、川底の岩盤が表に出て滝を形成させるものです。
「河津七滝巡り」・メニュー
- 河津七滝の場所・行き方
- 「かに滝」
- 伊豆の踊り子の像と「大岩成就」
- 「初景滝」
- 上流の滝へ向かう道
- 「蛇滝」
- 「えび滝」へと続く道には吊橋が架けられている
- 「えび滝」
- 「釜滝」へと続く険しい坂を抜けると・・・
- 「釜滝」
- もう一つの場所から「釜滝」を見ることができる
- 「出合滝」
- 「大滝」の一般見学はできない
- 詳細情報・関連記事
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河津七滝の場所・行き方
「浄蓮の滝」から天城峠を越えて行くと、ループ橋を過ぎ河津町の入口の峠沿いに「河津七滝」への入口看板が出ています。
ここの手前のほうにも、水垂バス停からの入り口 から滝の頂上へ行く道があるのですが、この入口のほうが分かり易いと思います。
写真はクリックで拡大します。
七滝入口の手前に無料駐車場とトイレが整備されています。
七滝巡りの解説が書かれた看板がありましたので、これを見てから行ったほうが理解が深まるでしょう。
滝めぐりの遊歩道の入口には御土産屋や食堂があります。
お昼がまだな人はここで腹ごしらえをしていったほうが良いですよ。・・・空腹では終点まで持ちません。
ちなみに、ここから上にあるのは「かに滝」「初景滝」「蛇滝」「えび滝」「釜滝」。
下のほうには「出合滝」「大滝」があります。
「かに滝」
遊歩道入口から1・2分のところにあります。
滝の高さは約2m。幅約1m。長さは15mです。
流れが2段になってるようですから「段爆」ですかね?!・・・もしくは渓流爆?
伊豆の踊り子の像と「大岩成就」
かに滝を過ぎると、なにやら遠くのほうに白い人影が2つ。
近くに行ってみると、川端康成の名作「伊豆の踊り子」の像でした。
過去に映画化された記録も紹介されています。
トイレがありましたが、これ以上上にはありませんのでここで用をすましたほうが良いと思います。
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「大岩成就」とは
これは川の中にある大岩の上に作られた場所に小石を投げ入れ、入ると願いが叶うというものです。
このおねえさんは何を願っているのだろう?・・・ダイエットかな?
小石は3個100円で売られていましたが、お金払う人いるのでしょうか?!
2箇所あり、上流のほうが少し的が遠いですかね?!
「初景滝」
御土産屋から約10分位かな?
「踊り子と私」のブロンズ像があります。
ここは伊豆の踊り子の敘情をかもしだしている滝で、滝祭りの会場にもなっています。
滝の高さは10m・幅7m。
恐らく「直爆」に含まれるでしょう。
上流の滝へ向かう道
初景滝の広場から上流の3つの滝へ続く道、というか階段が作られています。
湧き水が飲めるようになっていますので、少し休んで行ったほうがいいと思います。
案内看板には、新スポットのお知らせや上流の「踊り子歩道」の総合案内が書かれてあります。
登りきるとそこからの道は今までのように広くなく、狭い山道を舗装したようなもの。
ここからの道が「踊り子歩道」です。
「蛇滝」
渓流というかこの辺まで来ると、源流といっていいでしょう。
遠くのほうに小さな滝が見えます。
高さは約3m・幅は約2m。
滝が流れる岩肌である「玄武岩」の模様が蛇のうろこのようだ、ということでこの名前が付けられてたそうです。
3mしかないですが、滝の種類としてはこれも直爆なのでしょう。
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「えび滝」へと続く道には吊橋が架けられている
吊橋といってもかなり堅強なものです。
しかし、これほど上流にこれほどの橋が造られている所は少ないかも知れませんね・・・
滑り止めがされた階段が斜面の部分に作られているので安心して渡れます。
頑丈な造りですからあまり揺れませんでしたね。
橋を渡ると「えび滝」へ続く細い道が渓谷の上のほうにありました。
「えび滝」
高さは約5m・幅は3mです。
七福神が置かれてありますが、これは全ての滝にそれぞれ違うものがあります。
この滝は形が海老の尾ひれに似ていることから付けられたそうです。
これは「渓流爆」か「段爆」だと思います?!
「釜滝」へと続く険しい坂を抜けると・・・
いよいよ七滝の上流部終着点です。
その前に、急な上り坂を越えて行かなければなりません。
この道は急な斜面に50m程階段が作られて、頂上からは「釜滝」が見えます。
ただし、釜滝へと続く道は2つあり、左側がこのような坂道ですが、右から行く道はこれほどではありません。
「釜滝」
上流部では最も大きく迫力がある滝。
高さは約22m・幅は2mあります。
かつては地獄谷と恐れられていた滝だそうです。
滝の周りの岩肌もすばらしい模様になっている。
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もう一つの場所から「釜滝」を見ることができる
釜滝は対岸の山の中腹からも見ることができます。
そこまでは30m程の階段が作られているのでそれを登ることになる。
右下は遊歩道に何箇所か設置されている救命用具。
左下は上で紹介した対岸。
ここから見る「釜滝」は迫力あります。
水しぶきがバンバンかかってきますよ・・・
「出合滝」
「出合滝」は御土産屋より下流です。
下の入口から50m位下ったところにあります。
高さは約2m・幅も2mです。
文字通り2つの流れが出会うということで、この名前が付けられています。
「大滝」の一般見学はできない
「大滝」は河津七滝の中で最も大きな滝です。
高さは30mありますから、「浄蓮の滝(25m)」より大きな滝ということになります。
これは伊豆半島では最大級になります。
ただし、ここは一般見学はできません。
大滝見学のための遊歩道(町営)は2011年9月の台風15号被害復旧工事が完成するまで通行止めとなっています。
唯一見れるのは、大滝を敷地15万坪私有地内に擁する大滝温泉天城荘。
今の所ここの露天風呂からしか滝の全容を見ることはできないのです。
他に見れるとしたら、下の写真の場所。
これは大滝の滝口でここから水が落ちていきます。
出合滝の側から見ることができます。