世界文化遺産「忍野八海」には関係ない池が2つある
2013-06-02T18:00:18+09:00 2013/06/02
「忍野八海(おしのはっかい)」とは、山梨県忍野村にある湧泉群(ゆうせんぐん)のこと。
この湧水口(池)ができたのは、延暦19年~21年(800年~802年)に起きた富士山の噴火によるものです。
湧泉(ゆうせん)とは湧き水のことですから、富士山の雪解け水が湧いて出た泉というとになります。
なんでも、80年の歳月をかけ濾過され、ここに8箇所の泉を作っているそうです。
既に、国の天然記念物や名水百選に選ばれています。
世界文化遺産の構成資産に挙がったのは「富士講」との関わりがあったからです。
富士講とは既にこのブログで何回も取り上げましたが、「長谷川(藤原)角行」という修験道の行者が創唱した山岳信仰とその信者の集まり。・・・ざっくり言うと、山伏が唱えた新興宗教みたいなものです。
この富士講の信仰活動は、主に富士山の登拝や各地の巡礼等。
その巡礼の地として挙げられるのが、既に紹介した白糸の滝や船津胎内樹型・吉田胎内樹型・富士五湖等やこの忍野八海なのです。
特にこの忍野八海の「八海」という名前は富士講の人たちが行った「八海めぐり」から来ているそうです。
「八海」の名前は、富士講の人々が富士登山の際に行った八海めぐりからきており、富士講では忍野八海のことを「元(小)八海」と呼んでいる。
引用元:wikipedia.忍野八海
ここから見える四季の風景と富士山の景色は「忍野富士」とも呼ばれるほどに美しい姿を呈しています。
そのため山梨県の有名観光地の一つとなっており、池の周囲にはお土産物や飲食店がたくさん立ち並び、一番目立つ場所には八海とは関係ない池まで作られています。
下の案内看板には池が9つ載っています。
真ん中付近にある「中池」というのが人工池です。
この他に「榛の木林資料館(はんのきしりょうかん)」の敷地の中にも大きな池が作られています。
世界文化遺産「忍野八海」・メニュー
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忍野八海への行き方
138号線沿いに「忍野入口」の看板が出ています。
たしか2・3箇所の入口がありますから、山中湖側から行っても河口湖側から行っても特に遠くなることはないと思います。
河口湖側から行くと左側に大きな看板が見えてきますから、ここを左折します。
左折して後は10分程道なりにいくと忍野村です。
御土産屋と人工池の「中池」がパワーアップしていた
何年も前に一度来たことがあります。
そのときは世界遺産の話は出ていなかったのですが、それでも結構な観光客で賑わっていました。
今は世界遺産効果を期待しているのでいしょうか、周辺の御土産屋とか飲食店が少し多くなっているような感じですし、人工池の「中池」も御土産売り場がパワーアップしています。
道の両側にある御土産屋や飲食店。これ以外にもまだ何件もあります。
写真はクリックで拡大されます。
下の写真は中池の御土産コーナーです。
今日も多くの観光客がいましたが、聞こえてくるのは日本語ではありません。
以前来たときもそうでしたが、中国・台湾・韓国から来たと思われる観光客ばかりです。
そのためか、たしかここの売り子さんは日本人ばかりじゃなかったと思います・・・?!
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八海より観光客を引き付けている人工池「中池」
とにかくこの人口池は目立ちます。
しかも、ここに通じる道が付近の駐車場から延びていますのでいやでも人が集まります。
多くの人がここも忍野八海の一つと思っているのだと思います。
この中池は敷地の奥にある「池本荘」という民宿が掘削した池だそうです。
そして、この中池の側に水車小屋を作りそこの石臼で挽いた蕎麦を出したり、茶屋等も経営しています。
客の流れを一方からにする作戦。
この橋を封じれば真ん中の池に行くには御土産売り場を通り施設内を通過する以外ありません。
後で通せなくするくらいなら、初めから作らなければいいのに・・・
池の水は日本の名水百選に選ばれており、その中には虹鱒や鯉、岩魚、鮎、といった魚が泳いでいます。
黄色に見えるのは虹鱒の「アルビノ」だと思います。
アルビノとは、皮膚にあるメラニンが全く合成されない固体のことです。
ちなみに、メラニンが合成されないということになると、細胞やDNAを損壊する紫外線を吸収できなくなりますから皮膚がんになりやすくなると言われます。
池の水深は7m、水温12,5度、ミネラルやバナジウムが含まれていると書かれています。
そして10m下の湧水路は青い鍾乳層灰で八海に通じているそうです。
「榛の木林資料館(はんのきしりょうかん)」の中にある人工池
中池から少し川沿いに下がったところに「榛の木林資料館(はんのきしりょうかん)」があります。
ここは民族資料館のようなもので、大きな敷地に藁葺き屋根の資料館が建てられており、入口には大きな人工池が作られています。
そして、敷地の奥のほうに八海の一つである「底抜池(そこぬけいけ)」があります。
底抜池を観にいくためには、入場料を支払い榛の木林資料館に入らなければなりませんから、これも上手い商売です。・・・このまま世界遺産になっていいのかな?
ここに展示されているのは、忍野村最古の民家とその家財、家宝の後北条氏朱印状、農具、家具等です、
観覧料金は大人300円(15人以上の団体250円)、小学生150円。
営業時間は午前8時から午後5時までと書かれています。
写真はクリックで拡大されます。
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中に入るといきなり大きな池。・・・これは忍野八海には含まれません。
その横には日本庭園が整備されており池に注ぐ滝が流れています。
家の左奥に見えるのが資料館です。
資料館の1階では当時使われた家財道具や刀・鎧等が展示されています。
2階は機織り機のようなものが何台も展示されています。
まだ上に上るはしごがあったので登ってみましたが、周りを見渡せるだけでした。
この資料館の敷地の奥のほうに「底抜池」があるのです。
それは次の「世界遺産「忍野八海」を全部廻った。「出口池」は見つけるのが難しい。」でまとめて紹介致します。