富士山周辺の穴場観光地「陣場の滝」
2013-08-07T10:00:36+09:00 2013/08/07
「陣場の滝(じんばのたき)」は、富士宮市の北部「猪之頭(いのかしら)」にある滝です。
ここに流れている川は「五斗目木川(ごとめきがわ)」といい、冨士川水系の河川、芝川の支流にあたります。
名前の由来は、平安時代から鎌倉時代の初期に活躍した武将「源頼朝」が行った「冨士の巻狩り」の際、この滝の付近に一夜の陣を敷いたことからきています。
「冨士の巻狩り」とは冨士山の裾野で行った大規模な狩猟のことです。
獲物が生息するであろうという場所を多人数で四方から囲み、その囲みを縮めながら獲物を追いつめて行き射止めるというもの。
これは遊興や神事祭礼、軍事訓練のために行われたそうです。
現在は秋ごろになると白糸の滝で「冨士の巻狩り祭り」が行われます。
滝の周辺に幾つもの灯りが灯され、巻狩り鍋などがふるまわれます。
「陣場の滝」・メニュー
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「陣場の滝」の場所・アクセス
より大きな地図で 陣馬の滝 を表示
下の写真は白糸の滝の入口にある交差点です。
ここまでの道のりは、「世界文化遺産「白糸の滝」は長谷川角行が水行を行った地」をご覧ください。
この交差点を右折します。
左折しても行けますが少し遠回りになると思います。
上の交差点から10分位道なりに走ると案内標識が見えてきます。
ここを左折するとカーブミラーに手書きの案内があり、それに従って行くとすぐ目的地です。
「陣場の滝」の設備
滝の入口には駐車場とトイレが整備されてありました。
駐車場は拡張したそうです。
以前は2台しか停められませんでしたが、今は10台以上停車できます。
トイレは駐車場の奥にありました。
このへんも東海自然歩道・富士宮コースの一部になっています。
左下の写真は「太鼓石」への案内標識です。
太鼓石とは、中が空洞になっている円柱状の石。・・・結論から言えば「溶岩樹型」です。
これは頼朝が滝の近くに陣を張ったとき、その夜滝のほうから太鼓を叩くような音がしたので、次の日に音が出た周辺を探索させたらその石が出てきたと言われます。
尚、溶岩樹型についての説明は「世界文化遺産候補「船津胎内樹型」のページをご覧ください。
トイレと駐車場の間に墓地がありましたが、これは日清・日露・太平洋戦争で亡くなったこの付近出身の軍人・軍属が眠っているそうです。
富士山の天然水、陣場の滝の湧き水は大人気らしい
「保存湧水池」の看板が出ていました。
陣場の滝周辺から湧き出る水は、日量約4万8千立法メートル(年平均)あります。
ここの湧き水は富士山麓から流れ出ています。
綺麗な湧水なので、あちこちからポリタンク持参で水を汲みにくるみたいです。
この日も、小雨にもかかわらず何人かの人が組みにきていました。
駐車場からは距離があるので台車を持っていったほうがいいですよ。
湧水を汲む場所は滝の東側にありました。
以前はビニールパイプ2本が出ていたようですが、今はステンレスのパイプに変わっています。
ここの湧水はバナジウムを含むらしく、口に含むと甘味を感じます。
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幻想的な霧中の「陣場の滝」
駐車場から遊歩道が造られていました。
林を抜けたところが陣場の滝です。
これが陣場の滝です。
滝の種類から言えば、多分「潜流瀑(せんりゅうばく)」だと思います。
潜流瀑とは、水を通す地層と通さない地層が剥き出しになっていて、地下水が崖の途中から直接落ちて滝となっているもののことで、白糸の滝もこれに含まれます。
禁止されている行為
バーベキュー等の迷惑行為は禁止です。
ここの川は10月16日から翌年2月末日まで禁漁期間になっています。
12cm以下のにじます・あまご・いわなの捕獲禁止。
漁法は投網・ルアー・もり・引っ掛け・電機・等は禁止されており、許されるのは餌釣だけです。
遊漁証を携帯することも義務付けられています。
「陣場苑」
滝の西側に「陣場苑」というものがありました。
おそらく、頼朝が一夜の陣を張った場所ということで造られているのでしょう。