専門知識や長い時間をとられずに簡単に荒れ地を野菜が栽培できる畑に復活させる方法
2017-06-16T19:44:11+09:00 2017/06/16
家庭菜園に必要な畑の土作りの紹介をします。
畑で野菜を育てるときはまず、スペースの状態をよくみてください。
日当たりはいいのか、風通しはどのくらいか等よく見て行動に移りましょう。
朝の9時から夕方の17時まで日が当たる場所がベストですが、そういう場所はどこにもない場合は最低限日中の11時から14時でも大丈夫です。
日に当たる事がなぜそんなに重要なのかというと、畑を作るのにスペースがベストな場所であっても日が当たらなければいい野菜はできません。
これは私の失敗談から得たことなんですが、昔スペースがしっかりとれるが日が当たらない場所でトマトを育てた事がありました。
トマトは、肥料がなくても適切な土と水を与えていれば育つと安心しきって育てたんです。
ですが、全く見が赤くならないまま成熟してしまったんです。
原因を調べたら、トマトが赤くなるには日照が必要であることはわかりました。
逆に、日照さえあれば水をあまり与えなくても育つ場合があると。
植物の基本は光合成です。
つまり、水の栄養は二の次ぐらいなんです。
日当たりと風通しが良いがスペースは狭くて畑はできない。
のであれば、畑でなくともプランターで栽培という方法もあります。
日当たりと風通しがいいのであれば、プランターだろうと畑で育てる野菜に負けないくらいの野菜を育てられます。
それくらい場所の環境というのは大事なんです。
プランターの話をしましたが、今回は畑の土づくりについてなので、詳細はプランター栽培の解説記事をご覧ください。
では、開拓していく畑はこちらになります。
使う道具は、業務用スコップ、苦土石灰、堆肥(腐葉土)、パーライト(黒曜石)です。
だいたいの物がネットやホームセンターで揃えられます。
これが苦土石灰。
パーラメント(黒曜石)。
黒曜石というと黒いイメージですが、こういうタイプの物もあるようです。
黒曜石パーライトは、黒緑色のガラス質の火成岩です。
土に加えると水はけと水もち、水はけのバランスをお整える他に、イオン交換性能があるので、水をミネラル水に変えて、根腐れを防止してくれます。
また真珠岩パーライトという物もあり、黒曜石パーライトと同じガラス質の火成岩ですが、通気性と水もちにすぐれており、水はけが良すぎる状態の時に使用すると改善してくれるそうです。
堆肥(腐葉土)は、前回紹介したプランター栽培の際に画像を載せてあります。
堆肥は作ることもできますが、今回は買うことにしました。
では痩せた土を栄養分豊富な土壌に変えいく為にやらなければならないことが5つあります。
1、土起こし
土おこしは業務用の大きい刃先30センチのスコップか、クワでやるとやりやすいです。
ひと起こしが20〜30センチくらいになるように耕していきます。
土おこしは、使われていなかった土を柔らかくする為と以前に植えた苗や根を掘り起こす為やります。
この時に大きい石やゴミがないかよく見ておきましょう。
大きな石やゴミがあると根が傷つく恐れや、プラスチックやアルミのゴミが土に溶けて野菜が病気になる可能性、石灰やパーメントを使った際に科学反応で悪臭や有機ガスがでるおそれもあるからです。
2、雑草を除去します
先に土おこしをやったので雑草も取りやすくなっています。
そして、再度土の状態やゴミが無いか見てください。
土おこしをして雑草も除去できたら、土を平地に整えます。
ある程度作業がしやすい程度の平地で大丈夫です。
私は平地にする時スコップを横にして土を撫でるように平らにしました。
専用の道具を使って平らにすることも出来ます。
3、「苦土石灰(くどせっかい)」をまきます
(容量については袋に書いていある容量でお願いします)
なぜ苦土石灰を撒くかというと、苦土石灰にはカルシウムがたくさん含まれているため根を丈夫にし葉につやを与え、植物が長持ちする効果を与えてくれます。
また何もしていない土は酸性になっています。植物は酸性より中性のほうが育ちやすいからです。苦土石灰を、粉雪程度にふりかけます。
撒いたら、道具を使って土にならします。
ならす際には、アメリカンレーキという道具は使うのが一般的ですが、私はスコップでならしていきます。
スコップでならすのは、土おこしと同じ要領で大丈夫です。
最初の土より少し白っぽくなったのがわかります。
ちなみにアメリカンレーキを使うと土に縦線模様がつき、種などを巻く際にやりやすいそうです。
苦土石灰が馴染むまで10日間から2周間ほどかかりますが、その間に堆肥を撒いたりしないでください。
同時に入れると、化学反応を起こして堆肥の窒素分がアンモニアガスとなって悪臭を放ち、消失してしまいます。
焦らずに作業時期はしっかり守って作業してください。
4、堆肥を撒きます
2週間経ちましたので堆肥(腐葉土)をいれます。
黒い欠片が堆肥(腐葉土)です。
今回使った堆肥は、落ち葉から作る堆肥で別名腐葉土とも呼ばれます。
堆肥は5つほど種類があるのですが、落ち葉から作った堆肥(腐葉土)は比較的匂いがないです。キツイ匂いより、キツくない匂いの方が良い人のほうが多いと思いますので今回はこの堆肥です。
他の堆肥は、生ゴミや牛糞、鳥の糞と野菜などを使ったものが多く、それぞれ効果が違います。ですが、いずれも匂いがキツイものが多いです。
堆肥の使う量は1平方メートルあたり4キログラムを目安にして撒き、スコップやアメリカンレーキで土をよくなじませてください。
堆肥は土をふかふかにする効果もありますが、今回使った落ち葉堆肥は栄養価は低いものの、微生物を増やして通気性と水はけを良くしてくれます。
なので、新興住宅の庭に最適ですので少し多めに入れて土を肥やすのもいいと思います。
5、土壌改良資材を入れる
次はパーライトを入れます。量は袋に書いてあるのを参考にしてください。
パーライトを土に入れるのは苦土石灰散布後の1〜2週間後の土が適度に乾いている時に入れてください。
パーラメントは微生物の活動活発にしてくれて、水はけと水もち、通気性のバランスをよくしてくれます。
少々値が張るので、無理に使わなくても堆肥が含まれている土でしたら十分育ちます。
6、種を撒く
撒く種はこちらになります。
もうすぐ夏ですから、夏らしく枝豆です。
枝豆は初めて育てるのでうまくいくかわかりませんが、楽しみです。
袋の裏に撒き方書いてあります。
穴の深さ等、事細かに採寸が書いてありますが、要約すると深く掘らずに軽く穴を掘って3〜4粒入れ、土をかぶせると記載されています。
スコップの先端程度の穴を掘って種を3〜4粒入れ、土を被せます。
同じ事を感覚を開けて6箇所行います。
以上が土の作り方から種まきの作業です。
しっかり手順を守って実行していただければ新築住宅の庭でも、花も野菜もしっかり育ちます。
ですが、土にゴミが入りすぎている、水はけが悪すぎるといった場合の土地は、費用や労力の面はかかりますが、思い切って土の入れ替えをするのも手段の1つです。
深さ30センチくらいまでの土をすべて新しい土と交換してしまう方法があります。
地道な作業にはなりますが、手間をかけて出来た畑で食べる野菜はとてもおいしく栄養価が高いです。
また、体を動かした事により、デスクワークでの仕事や同じ作業の繰り返しをしている工場仕事の人にとって、とてもいい運動にもなります。
もともと人間は、体を動かして食料を調達していた動物なのですから、植物を栽培するという事は、人間の原点ともいえます。
今は科学が進んで、四季関係なくスーパーで旬の野菜が手に入る時代。
私は家庭菜園をしていく中で、自然を育む土が必要で不可欠であること、それは大地がなければ出来ない事だと改めて実感しました。
当たり前に思っていたことが実はとても難しく簡単ではなかったと、思い知らされます。
こうしたいろいろな事に気づきながら、楽しく健康な家庭菜園を皆さんもやってみて下さい。
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