湿度の高い場所に最適 根菜の「里芋」の栽培方法と収穫時期について調べました
2018-09-24T02:26:14+09:00 2018/09/24
私の住んでいる場所は、湿度が高く作物の育ちがよくないです。
根腐りが激しく、土を自分でブレンドし水はけがいい土にしないといけません。
なので、手間と費用がかかります。
何か、湿度が高い場所に適した野菜はないものかと探していたところ、今年に入ってようやく見つけました。
「里芋」です。
粘りがある芋科の野菜で、「里芋の煮付け」がメジャーな料理です。
多くの人は里芋を市場で見ているため、どうやって育つのか、葉の形などは知らないと思います。
少なくとも私は知りませんでした。
早速、球根を買ってきて畑に植えました。
栽培のために色々調べたことを記載しました。
里芋について もともとはインドネシアなどの熱帯雨林に自生している根菜
「里芋」というから、日本育ちの野菜かと思っていましたが、実は違く、輸入野菜。
インドや中国南部から東南アジア・インドネシアに自生している熱帯性の高温多湿を好む根野菜です。
日本も結構湿度は高いですが、熱帯ほではないので、日本で里芋が花を咲かせるのはなかなかないです。
根菜系は、1株から小芋が沢山収穫出来き、手間もかかりにくいのが特徴です。
特に里芋は、病害虫に強く収穫した芋の長期保存も効くことから、初心者の家庭菜園者やプランター栽培向けの野菜です。
里芋は、食べる部位によって種類が分けられ、親芋用、子芋用、親子兼用があります。
子芋用が一般的で、中心の大きな親芋と、それを囲むように子芋がつき、さらにそのまわりに孫芋がつきます。
大きな親芋を中心に小芋、孫芋が増えていくことから、子孫繁栄の象徴ともされています。
サトイモは別名で小芋(コイモ)と呼ばれています。
植えた種イモの上に親芋が育ってその周りに小芋や孫芋がつくのがその名の由来で、根菜なのですが実は根ではなく茎の部分が肥大し芋が増える仕組みです。
本来里芋は多年生(多年生植物とは、個体として複数年にわたって生存する植物のこと)野菜ですが、日本は温帯地域であり、また四季があるのでほとんど1年で枯れてしまいます。
日本では地域ごとで生産量が違います。
九州では夏に、関東地方では秋から冬にとれます。
ちなみに北海道ではさといもはできません。
里芋に含まれる成分や栄養素
サトイモに含まれる栄養素は、タンパク質・炭水化物・ビタミンB群・カリウムなどが豊富に含まれています。
栽培方法や収穫までの期間
サトイモの収穫適期は種を植えてから150~180日ほどが目安になります。
だいたい3ヶ月と思ってください。
早くて8月の下旬に植えて晩秋になって、霜が降りる10月中旬以降が里芋の収穫のタイミングとなります。
サトイモを上手に育てるコツは水分と肥料です。
乾燥が長く続いたり肥料が少ないかったりすると小芋の育ちが悪くなり収穫量が減るそうです。
なので、苗を植えた後は芽が出るまでの間は乾燥させないようにたっぷりと水やりを行いましょう。
大きな芋を沢山収穫するには常に株周辺の用土を湿潤な状態に保つことが大事です。
なので、藁などをひいて湿潤を保つのも策の一つだそうです。
栽培する際に必要な事や注意事項
- 3年~4年(できれば5年以上)は連作しない。
- 十分に暖かくなってから種芋を植える。
- 種芋を植える前にできるだけ深く耕す。
- 定期的に土寄せを行う。
- 除草した草や藁で株元を覆って乾燥を防ぐ。
- 乾燥時期は朝や夕方に水やりを行う。
- 収穫は霜が降りる前までに終わらせるか、保存する。
プランター栽培について プランターの代用としてお米の袋でもいいかもしれません
プランター栽培の場合は球根を買って芽出しするところからスタートします。
プランターサイズは、大型で深型(深さ30㎝以上)のものを利用しましょう。
また、1個植えの場合は大型で深型(30㎝以上)の植木鉢でも育てられます。
1つの株から20個以上の収穫が見込めるので、15号鉢程度の大きさにするのが安全です。
だとすると、お米が入っていた袋や肥料が入ってい袋などがいいかもしれません。
プランターに培養土を入れて仮植えをして暖かい場所で芽が出るまで育てます。
発芽するまで3~4週間ほどかかります。
芽が3㎝程度になれば植えつけ可能ですが、そのまま10~15㎝になるまで育ててからでも苗を植えつけられます。
プランターに入れる用土の量は7分目までにしておきましょう。
用土を入れすぎると、土を足していったときに、鉢から用土がこぼれて床を汚してしまう原因になります。
土を追加していくことも考えてコンテナの上部を10㎝ほど確保しておきましょう。
気温が低い時は(6℃以下)は、プランターに透明のビニール袋などを被せて発芽適温を保つように温度管理しましょう。
土のブレンドについて 保湿力の高い土を作りましょう
里芋は高湿を好む根菜ですが、土質の適応性が高いです。
なので、沢山収穫や大きな里芋を収穫したいなどがなければ、市販の培養土でも問題ありません。
自分で用土を作る場合は、赤玉土4:堆肥:3.5腐葉土:2.5バーミキュライト1、これに石灰を用土10ℓ当たり10gと化学肥料を用土10ℓ当たり20gらしいのですが、わかりにくいと思いますので、簡単にします。
赤玉土6割、腐葉土2、バーミキュライト1、水苔かパーライト1がいいと思います。
高湿で熱帯雨林が生息地ならば、水苔とは相性がいいと考察しました。
収穫について 収穫の見分け方は葉が枯れ気味になってから
根菜の収穫は、実がなっているところが見れるわけではないので、知識が必要になります。
里芋の収穫適期を判断する基準は、地上部の葉が黄ばみ始め小さくなり始めた状態です。
10月中旬を過ぎたら試し掘りをして芋の大きさを確認してみましょう。
早生種であれば9月中旬頃、ほかは10月下旬頃から収穫できます。
収穫は、霜が降りる前に、晴れの日を選んで行います。
収穫方法は、茎を根元から切り取り、株の周りからクワ(鍬)や備中グワ(備中鍬)、スコップなどを入れて深く掘り起こし、芋を傷つけないように手で取りだします。
土を落とし、すぐに利用するなら親芋と子芋を分けます。※保存する場合は分けない。
収穫した里芋の保存方法
里芋を冬の間も楽しむには、腐敗しないようにうまく保存する必要があります。
また、翌年の種芋にする場合も同様に保存します。
分割した部分(欠き口)が腐りやすいので、親芋から子芋、孫芋ははずさずに塊のまま保存するのがポイントです。
畑に80cmほどの深さの穴を掘り、塊のまま逆さにして並べて土を被せ、雨水が入らないようにビニールシートやトタンなどをかけておきます。
掘り起こすのが大変でしたら、霜が降りる前までに株に土や藁を厚く被せ、後に掘りだす時のために株の位置に棒などをさして目印をつけます。
家で保存する方法が簡単
親芋から子芋、孫芋をはずさず、泥がついたまま畑から持ち帰り、新聞紙や紙袋で包み、気温が5℃以上に保たれ、通気性のよい寒さのあたらない場所に置いて保存します。
ただし、乾燥に弱いので、あまり長くは保存できません。
洗った芋は冷蔵庫で保存し、なるべく早く食べましょう。
害虫について 基本害虫はつかないが雑草がふえると発生しやすくなる
里芋はあまり害虫がつきませんが、発生した場合の害虫を記載します。
アブラムシ類・セスジスズメ・ネグサレセンチュウ・コガネムシ・ハンスモンヨトウなどです。
害虫を見つけたら早期めに駆除し、最悪その部分を切除しましょう。
また、育てている畑やプランターの周辺に、被害を受けている野菜があったり雑草が大量に生えていたりすると害虫が発生しやすくなります。
栽培地周辺の草刈りを定期的に行って、害虫の発生しにくい環境を整えるように心掛けましょう。
基本食べない親芋だがアク抜きをしっかりすれば食べられる
子芋用の親芋は捨ててしまうのが一般的ですが、親芋は子芋よりも栄養分が多く、食べられます。
ただし、親芋はアクが強いので、アク抜きをしてから利用しましょう。
また、親芋も子芋と同様に保存すれば、種芋として利用することもできます。
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