甘くて美味しいとうもろこしをプランター栽培で挑戦。菜園初心者でも安心菜園の基礎も
2017-07-23T07:09:08+09:00 2017/07/23
地域などで夏祭りが開催されてくる時期になりました。
夏祭りといえば出店で、焼きとうもろこしというのを見たことがあるかと思います。
香ばしいコーンの香りと醤油ダレの匂いが合わさって、食欲をそそる最高の香り、焼いているものが、野菜なのにあの香ばしさはすごいですよね。
そんなトウモロコシですが、「とうきび」とも呼ばれています。
この呼び名は、糖が多いから「とうきび」というわけではありません。
主に北海道、山形県北部、石川県、福井県、香川県、愛媛県、山口県西部、九州などで使われる方言で、16世紀にポルトガルから伝わったトウモロコシを「唐(外国)から伝わった黍(キビ)に似た穀物」が由来で「とうきび」と呼ばれるようになったといわれているそうです。
確かに、実がなる前だと見分けがつかないかもしれないくらい似ています。
イラストは、猫娘のみー子ちゃんです。
トウモロコシ栽培は、広い畑にトウモロコシの背が高い苗がたくさん育っているイメージがあると思います。
そのため、手間がかかり、場所をとる、難易度の高い野菜であると思われている方も少なくないのですが、ポイントを押さえれば、プランターでも栽培できます。
トウモロコシは家庭菜園の醍醐味が味わえる野菜だと書かれている書籍を読んだことがあります。
私も実際育ててみて、成長し伸びていくトウモロコシを見たとき、子供の成長を見ているような気持ちになり、他の野菜にはない嬉しさを感じました。
育て方
トウモロコシはイネ科の野菜で一見育てるのが難しそうに思えますが、実は荒れ地でも育つほど丈夫な野菜です。
4月の下旬に種をまけば、あとはほとんど世話をしなくても、夏においしいトウモロコシが収穫できます。
場所は日当たりがよく、高温を好むので良い場所で育てるのが上手に収穫までたどり着くためのポイントです。
ただし、あまり暑すぎると受粉率が低くなり、実の入りが悪くなりますので注意してください。
水あげの頻度は、梅雨明け後に土がカラカラに乾いていたら、水をやる程度で大丈夫です。
水を好む野菜ではありますが、水やりは根の発達に影響が出るのでやり過ぎてもいけません。
回数を増やすのではなく一度に与える量を増やすようにすると良いでしょう。
植える時は、最低2本以上植えましょう。
トウモロコシは雌雄異花なので、受粉を確実に行うため必要だからです。
脇芽
育ててるうちに、根元からわき芽が次々と生えてきます。
ですが、放置で構いません。
トウモロコシはわき芽取りは基本的には必要なく、とってしまうと枯れやすい原因にもなります。
わき芽は根を張ると株が倒れにくくなるだけでなく、光合成が活発となって実の太りも良くなるので、切り取らずにそのまま伸ばしておきましょう。
取らないことによるメリットをあげるとこんな感じです。
- 強風でも倒れにくくなる。
- 葉面積と根量が多くなり、品質の向上に繋がる。
- 取る手間が省ける分、楽。
- 取ると切断面から病原菌が入るので病気の予防にもなる。
ただ、あまりにも増えて光の通りが悪くなり、他のトウモロコシの光合成の妨げになるようでしたら、除去しても構いません。
支柱立て
基本的に脇芽のとらなければ安定するので、支柱立てはいらないのですが、様々な場合があると思いますので。
大型の台風や突風が来ると背の高いトウモロコシは、風の煽りを受けて根元から倒れてしまう事が稀にあります。
そうならないためにも、支柱を立てておくと良いでしょう。
また、雨が降った翌日は土が乱れているので、土寄せを行って強風に備えておくとよいでしょう。
台風よりも、こちらの理由で倒れる事のほうがよくあるそうです。
必要なもの
育て方を話したので、次は道具です。
プランターサイズですが、深型で大型サイズ(60㎝以上)のものを利用しましょう。
トウモロコシは直根性のため根が深くまで張りだしますので、浅型のプランターやコンテナでは育ちません。
育てると、根が溜まってしまいある一定以上成長しなくなります。
苗選びと種について
プランターが決まったら、苗からか種にするかです。
苗でしたら、本葉が3枚以下で、茎が太く緑色の濃い苗を選ぶようにしましょう。
たまに苗が育ち過ぎているものが売っていますがやめましょう。
育ちすぎた苗は、定植する際に傷んで枯れてしまうことがあります。
ポットに苗が2本以上植えられているものは、良い苗だけを残して他は間引くようにしてください。
種は、スイートコーンは丈夫で育てやすく、早生種~中生種を選べばかなり早く、初夏には収穫できます。
私は育てた事ないですが、「おひさまコーン」という品種が育てやすく、また楽だそうです。
種から植える時は鳥の被害を受ける可能性があるので、ポッドで草丈が50cm程度になるまで育ててから、プランターに移植しましょう。
肥料
トウモロコシは、肥料好きなので肥料をよく吸う野菜です。
なので、種まきやプランターに移す際には、元肥をたっぷり入れて、十分に栄養を含ましょう。
特にプランターやコンテナで育てる時は追肥をしっかりあげないと、大きな実が育ちません。
追肥も定期的に行ってください。
追肥の間隔は短く、量もほかの野菜より多めに。
最初の追肥は本葉2枚の頃、その後は15日ごとに4回追肥します。
イラストのキャラは、トウモロコシの擬人化キーちゃんです。
北海道からやってきた子で、とうきびちなんでキーちゃんとみー子がつけました。
下葉から黄色くなり、草丈の伸びも悪いときは、肥料が足りないのという事なので、すぐに追肥をあげてください。
害虫や病気
虫は葉を加害するカメムシで、次々と発生して大きな被害を受けます。
殺虫剤を散布して防除するのが確実ですが、殺虫剤を使用しないでホームセンターなどで売っている土に撒くタイプのものも効果的です。
葉や実に薬品がつくのが嫌な人はこちらを使ってください。
ネキリムシという虫は、根が食べるので見つけしだい捕殺してください。
また、アワノメイガは茎や穂、実の中に入り込むやっかいな害虫です。
見た目に出ないので、早い段階で専用の薬品を散布するのがおすすめです。
病気に関しては連作障害以外は病気はほとんど心配ありません。
うどんこ病になったりしますが、実に影響がほとんどでず、自然治癒する事が多いのでほっといて大丈夫です。
収穫
トウモロコシを収穫する時間帯は早朝が良いとされていて、理由は一番甘味があるのが朝なのだそうです。
ですので、完熟しているのを確認してもぎ取ります。
収穫が早いと水分が多くて肉質がやわらかすぎで、遅いと水分が少なくてかたくなります。
また採り遅れると、甘みもなくなるので、毎日観察して採り遅れないようにしましょう。
収穫のサインは、実の先から出る絹糸(ひげ)が褐色になったらおっけーです。
他には、軽く握って感触で判断するか、先端の皮を少しめくってみて実の様子を確認する方法などがあり、剥いたとき実が白かったら、むいた皮を元に戻しておけば大丈夫です。
収穫の際は手でしっかりと実を握り豪快にもぎ取ります。
採ったあと24時間たつと栄養が半減してしまうので、茹ででその日のうちに食べましょう。
収穫してから1時間以内が最もおいしく、数時間で甘みがデンプンに変化してしていきます。
食べきれない分も茹でて、甘味を逃がさないようにしてから、冷凍して保存しましょう。
ちなみに、実り始めはこんな感じで、この瞬間が1番好きで、触るともふもふしていて可愛いです。
写真のように実り始めたら、果実用ネットなどで覆うと鳥の被害をかなり軽減出来ます
収穫後の邪魔な株は敷き藁の代わりにも使う事ができる
トウモロコシは葉茎が大きく収穫後に、抜き取った株が邪魔になりますが、実は敷き藁代わりとして使えるので、冬の野菜を育てる予定があるのでしたら捨てずにとっておきましょう。
おすすめ調理法
収穫したトウモロコシを茹でて食べるのもいいですが、私のおすすめはコーンごはんです。
作り方は簡単です。
お米を研いだあと、粉末のコンソメと塩をお好みとトウモロコシ1〜2本分を入れて炊飯します。
炊けたら、バターをのせてお好みでパセリをまぶして出来上がりです。
私は好みでコンソメを入れていますが、入れないで塩とトウモロコシを入れるだけでもいいと思います。
コンソメを入れない時は、バターをのせたあと醤油をたらして食べています。
一時期話題になった料理で、今は居酒屋さんのメニューに入っているところがあるんだとか。
コーンごはんを食べたことない人も、ある人もこの記事を読んで、トウモロコシに興味を持ったらぜひ栽培してみてください。
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