白糸の滝の横には「音止の滝」・曽我の隠れ岩と工藤祐経の墓もある
2013-05-22T18:00:26+09:00 2013/05/22
白糸の滝の左側には「音止の滝」という滝があります。
富士川水系の「芝川」が流れる滝で、ここも日本の滝百選に選ばれています。
ちなみに、日本の滝百選というのは、環境省と林野庁の後援のもと、「緑の文明学会」「グリーンルネッサンス」「緑の地球防衛基金」という3つの団体が企画したグリーンキャンペーンの一つで、1990年に選定されています。「日本百名滝」や「日本百名瀑」とも呼ばれるそうです。
ここは世界文化遺産の候補には入っていませんが、歴史の中には登場しています。
源の頼朝がこの付近に狩(巻狩)に来ていたことは既に「世界文化遺産「白糸の滝」は長谷川角行が水行を行った地」で紹介しました。
この狩はかなりの規模で、数えることができない程の御家人が参加したそうです。
その中に「曾我祐成(そがすげなり)・時致(ときむね)」という兄弟がおり、この狩の際に、領地争いで殺された父の仇「工藤祐経(くどうすけつね)」を討とうと密談をしていました。
ところが滝の音がうるさくて作戦がたてられません。
そこで、「滝の音を止めてください・・・」みたいなことを神にお願いしたら、なんとあれだけの轟音が止みました。おかげで曽我兄弟はみごと敵を討つことができ、この滝はそのときから「音止の滝」と呼んだそうです。
この「曽我兄弟の仇討ち」は、赤穂浪士の討ち入りと伊賀越えの仇討ちとともに「日本三大仇討ち」と呼ばれるほど有名な話らしいですよ。
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白糸の滝に行く途中に橋があります
白糸の滝へ行く途中の左側に橋が見えてきます。
曽我兄弟の名前をとり「そがばし」になっています。
この橋は平成10年3月に、財団法人日本宝くじ協会が寄贈したもので、宝くじの普及宣伝活動事業の一環として整備されました。
下には芝川が流れています。そして滝に・・・
滝を渡るとその先に曽我の隠れ岩と墓がある
この橋を渡るとすぐ駐車場になっており、奥の山のほうには曽我兄弟の隠れ岩や工藤祐経の墓があります。
駐車場の脇には周辺の案内図が設置されていますので迷うことはないでしょう。
上の看板の横には、曽我の隠れ岩に行くに案内指示もでいます。
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曽我の隠れ岩
これらの案内指示に従い駐車場奥の山を上がっていくとまず初めに「曽我の隠れ岩」が見えてきます。
右側の階段は特に関係ないようです。上がってみましたが休憩所らしきものがありました。
この「曽我の隠れ岩」とは、まさに仇討ちの密談をしたところなのです。
ここでの密談のとき、滝の音が止んだと言われています。
工藤祐経の墓
奥に進んでいくと「工藤祐経」の墓があります。
ここに埋まっているということだろうか?・・・裏には墓らしきものが。
この墓から東南約1kmのところには、曽我兄弟の霊をなぐさめるため「曽我八幡宮」建てられています。
この曽我八幡宮は、ここ以外にも静岡県内各地に点在しています。
音止の滝が見える場所
音止の滝へは下りることはできません。
この滝を見るには土産物屋がある通りの道からになります。
現在は仮設らしき展望所が塀に設置されています。
そこから眺めれば滝が全て見渡せます。
関連記事・参照先
- 曽我兄弟の仇討ち(wikipedia)