難しいと言われているナスのプランター栽培だけどコツとポイント抑えれば簡単
2017-07-29T07:29:50+09:00 2017/07/29
ナスは、焼いてもよし、煮てもよし、揚げてもよしの万能野菜です。
生で食べる方法は、漬物という形になりますが、かなり好みが別れるんだとか。
私は、揚げと焼きが好きです。
そんな万能ナスはですが、家庭菜園が難しいとされてしまい、敬遠されがちです。
理由は、プランターで育てると収穫が少ない、ベランダ等では枯れやすい、畑でないとうまく育たないという家庭菜園向きでない事が原因です。
なので、私もプランターで育てた事はありませんでした。
ですが、今回初めてナスのプランター栽培に挑戦してみました。
理由は、去年畑でナスを育てたので連作被害を回避するためです。
この連作被害というのが、とても厄介で、同じ場所に同じ野菜を植えると、病気や実りが悪かったりするものです。
回避するには、違う野菜を植えて、一度リセットするかたちをとります。
ですが、そうすると畑が一つしかない場合は、毎年はナスを育てられなくなります。
なので、この時にプランター栽培の方法を知っていると毎年育てられるようになるわけです。
ちなみに、今回は種から栽培ではなく、苗からの栽培です。
苗選び
ではまず、苗選びから。
すべての栽培において、良い苗を選んで育てることが、良い実をたくさん育てることにつながり、栽培成功のカギを握っているといっても過言ではない苗選び。
ましてもや、私のように今までと違った、しかも難しいと言われている栽培方法を行うのであれば、慎重にしっかり観察し、吟味して選びましょう。
まずは見た目からです。
まずは、全体の色が濃く葉が大きいかみましょう。
次に葉を見て、葉が大きく、厚みがあって、本葉が7~9枚以上あり、子葉がまだついているか見てください。
最後に、茎ががっしりしているか、蕾がついていたら最高です。
以上の事を、わかりやすくイラストにしたものが下の図のです。
ちなみに、葉や茎などに傷がなく、虫が食べた痕跡があるものは避けてください。
虫がいなくても、虫が食べた痕跡があるものは虫が土の中に隠れていたり、食べられた部分から、病気になったりする可能性がでてきます。
場所
苗が決まったら、場所選びです。
ナスは、とっても太陽の光が好きで、日当たりが悪い場所で育てると、全体の色が薄くなり、育ちが遅くなり、花付き・実付きも悪くなり、その結果、少ししか収穫できずにシーズンが終わることもあります。
そうすると、折角良い苗を選んでも全く意味がありません。
ですので、出来る限り日当たりの良い場所で育てるようにしましょう。
ナスを元気に育て、たくさん収穫したいであれば、
できるだけ日当たりの良い場所を確保するのを忘れないようにしましょう。
日が当たるのも大切ですが、風通しが良いのも重要です。
熱がこもるのが苦手なので、苗自体の葉の数も他の野菜に比べたら少なく、厚着をしません。
説明されても、ピンとこないと思いますので、イラストで表してみましょう。
わかりやすいように、ナスを擬人化してみました。
このように、身軽な状態が好きなわけです。
また、プランター栽培では、風通しが悪くなると、弱って害虫がわきやすくもなるので、注意しましょう。
土とプランター選び
次は、土とプランターを選びましょう。
土
土は、市販の売っているものを買って使ってください。
畑の土がたくさんあるから使いたいという場合は、ナスを去年育てた土はやめましょう。
畑内の場所が違っても用心したほうがいいです。
プランター
ナスは根を広げる上、生育スピードがピークに達すると、相当量の水を要求するようになります。
なので、ウォータースペースも考えて、できるだけ大きなプランターを使いましょう。
深型菜園プランターがおすすめです。
深さ30cm長さ60cm奥行25cm容量30リットルくらいあれば、2株を育て、秋茄子も収穫することが可能になります。
植え付けと支柱立て
土とプランターが決まったら、植え付けして支柱をたてます。
植え付け
植え付け方は、プランターの底に軽石を底が見えなくなる程度にしきつめて、土をいれます。
土は苗を入れる事を考えて、プランターの半分より少なめに入れ、苗をポッドから出し、土の上に仮置きして、土をかけていきます。
土は、ウォータースペースを考えながら、入れすぎず少なすぎずを意識していれていきます。
苗を複数入れる場合は、株間は20センチ〜30センチあけて植え付けてください。
植え付け後は、プランターの下から水が出てくるくらいまで、水を与えてみましょう。
この時、根が見えたら土を足してください。
また、水がプランターに堪らないで、溢れた場合はウォータースペースが浅いので、最初からやり直して、軽石を少なくするか、軽石の上にかぶせる土を少なくする等の改善をしてください。
支柱立て
支柱立ては、3本仕立てか朝顔用の支柱を使う事をおすすめします。
3本立ては、テントのような形にするイメージで、棒を組んで頂点を紐で結んで完成です。
棒の高さは、小、中、大とホームセンターにありますが、中の長さで問題はありません。
あくまで、支えなので大きすぎても邪魔になりますので、中くらいがベストです。
支柱の作業をやらないでおくと株がだれてしまって、ちゃんと実が収穫できなくなるので、支柱は必ず立てましょう。
育て方
いよいよ収穫に向けて、育てていきます。
水のあげ方
植え付け後から根付くまでの1~2週間は、あまり乾かないように注意します。
根付いた後は、土の表面が乾いたら、プランターの底から水が出てくるまで水を与えます。
気温が高くなってくると、ナスの生育スピードも速くなり、生育スピードがピークに達すると、相当量の水を要求するようになります。
朝に水を与えても、夕方には乾いていることがあるので、夕方にもたっぷりと水を与えるようにしましょう。
水やりの問題が起きやすいのは、梅雨が明け後です。
急激に気温が上がるのに加え、ナスの生長も最盛期となるため、晴れの日は必ず朝に水を与えるくらいにします。
曇っている日は、土の状態を見て乾いているようなら与えるようにしましょう。
プランターで栽培すると、根が伸びるスペースが制限され、栽培後半になってくると、
容器一杯に根が張ってしまい、いっぱい水を与えても保水できなくなることがあります。
ちなみに、容器に根がいっぱいのあいずは、鉢の底から根が見えてきたら合図です。
そんな時は、先の尖った棒などを使って、土に穴をあける「穴あけ」をします。
何か所か穴をあけることにより、そこから水が入り込んで、中心の土も湿るようになるため、水切れを起こしにくくなります。
また、もう一度容器を変えるという方法もあります。
紹介した深型菜園プランターよりも大きい容器に移すことにより、水切れの失敗が格段に減ります
追肥
植え付けてから2週間後から、追肥を始めます。
個体の肥料を与える場合は、2週間に1回、液体肥料を与える場合は、1週間に1回、水代わりに与えます。
尚、個体の肥料のほうが、土に染み込みやすく栄養があるので個体のほうをおすすめします。
ちなみに量は、袋に記載してある量をあげてください。
摘芯
摘芯を行うのは、枝から発生したわき芽を育て、花芽がついたのを確認した後、摘芯を行ってください。
枝が混み合いすぎると、通しが悪くなるうえ、どこで摘心するのか分からなくなるので、わき芽の数は、少ないうちに摘心するのがポイントです。
ですが、上の脇芽はとらず、下から出てくるわき芽だけとってください。
下に実る可能性が低いため、必要のない芽だからです。
イラストで表すとこんな感じです。
摘芯は、実に栄養がいくようにするためには必要不可欠な作業です。
必ず摘んで、養分がいき渡るようにしましょう。
害虫
基本的に、ナスにはあまり虫はつきませんが、アブラムシ、ハダニ、ニジュウヤホシテントウなどが発生することがあります。
薬剤の散布によって防除することができますが、発見した時に捕殺したり、アブラムシ対策として、牛乳を霧吹きに入れて散布するとコストもかかりません。
また、ハダニは高温乾燥の環境になると発生しやすいため、葉の裏側に時々水をかけてあげる(葉水)と、予防になります。
収穫
育てたナスに実がつくのが、大体開花して25日ぐらいです。
大きく、青々としたナスを食べたいですが、小さいうちに収穫する事をおすすめします。
理由は、小さいうちに収穫することによって苗の負担を減らし、秋ナスの収穫に備えます。
夏のナスもおいしいのですが、秋ナスのほうが栄養もあり、味が格段にあがります。
以上が、初のナスのプランター栽培についてです。
今回ナスを初めてプランターで育てたんですが、まだ実が一つしか収穫できていません。
病気や水切れにはならずにすんでいますが、収穫がないと寂しい感じがします。
去年、畑で育てた際は育ちすぎて余ったくらいでしたが、やはり難しいと言われているだけあって、上手くはいかないようです。
ですが、苗は丈夫なようすですので、秋ナスに向けて大切に育てたいと思います。
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