よくわからないピーマンとパプリカの違いは パプリカは色によって効能が違うところ
2017-09-03T03:45:24+09:00 2017/09/03
今回はピーマンと見た目が似ているパプリカについ話したいと思います。
見た目は、ピーマンに似ているが根本的にどう違うのか。
パプリカについて
今では、スーパーなどで安売りしているパプリカですが、実はついこの間まで日本では高級食材とされ、高値でスーパーに売られていました。
パプリカは何科の野菜かというと、ピーマンもパプリカも同じナス科トウガラシ属に分類されています。
大きさは、パプリカのほうが大きい事が多いですが、品種によってピーマンのほうが大きい場合もあります。
味は、知っての通りピーマンのほうが苦味があって、パプリカは甘みが強く、そして肉厚です。
その特徴により、サラダや、生野菜の料理に使われる事が多いです。
一方、ピーマンは火を通す料理によく使われます。
例えば回鍋肉、青椒肉絲などの中華が多いです。
一番の違いというと、やはり色でしょう。
栄養素は、βカロテンがピーマンの20倍、ビタミンEもピーマンより多く、ビタミンCもピーマンの3倍あります。
ちなみにパプリカは色によって、栄養素が違うという面白い特徴を持っています。
赤いパプリカ
例えば赤いパプリカは、老化防止に効くと言われる抗酸化物質のカプサンチンを多く含み、身体の余分なコレステロールを下げてくれて、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ効果があります。
そして、三色の中でも一番甘みが強いです。
黄色いパプリカ
次に黄色は、シミ、ソバカスを防ぐビタミンCを特に多く含んでいて、肌年齢の老化を防ぐアンチエイジング栄養素のルテインも含んでいるので、女性におすすめです。
オレンジパプリカ
最後のオレンジパプリカは、見た目どおり赤と黄色パプリカの中間のような栄養素を持っています。
特にこれといって特徴はありませんが、料理に色を与えてくれるでしょう。
色々と違いを述べましたが、ここで簡単に違いをまとめるとこんな感じになります。
- 栽培時期、ピーマンは一年草、パプリカは多年草
- 収穫時期、ピーマンは未成熟、パプリカは成熟
- 大きさ、ピーマンは中型、パプリカはやや大型
- 味は、ピーマンは青臭い苦味、パプリカは果汁を含み甘い
- パプリカはピーマンより栄養価が高く、美容効果がある。
こうやって見ると、パプリカはピーマンの完全上位互換のような野菜という事がわかります。
日頃は、ピーマンを買う事のほうが安いですし、多いと思いますがパプリカが安く売っている日があったら、買ってみてはいかがでしょうか。
育て方
買うのもいいですが、育てたパプリカも美味しくて、栄養が高いです。
なので、育て方についても話したいと思います。
苗選び
パプリカの苗の選び方ですが、本葉が10枚程度で子葉が付いているもので、株全体ががっちりしていて茎が太いものがよいです。
そして、出来たら、一番花が開花しているか開花直前の苗があったらベストです。
初めてパプリカを育てる際は、種から植えるよりも苗からの栽培をおすすめします。
ただし、苗の場合に注意してほしいのが、早い時期に売り出されている苗は小さい事がおおいです。
なので、買ってすぐには植え付けず、ポットで一番花が咲くまでしばらく育て、畑なりプランターに植え付けると上手に育ちます。
コンパニオンプランツを使って育てよう
パプリカは、畑でもプランターでも比較的育ってくれますが、畑で育てコンパニオンプランツを使うとよりよく育ちます。
コンパニオンプランツとは、育てたい野菜や花のそばに植えることでよい影響をもたらす植物のことをいい、別名「共栄作物」「共存作物」とも呼ばれます。
他にも、病気や害虫の被害にあいづらくなったり、生育や風味や味がよくなるといった作用もあります。
コンパニオンプランツをうまく使えば、農薬や化学肥料の使用量を減らすこと可能です。
こう言われても、ピンと来ないと思いますので、例で言うと有名なのがマリーゴールドです。
畑のあぜ道にマリーゴールドが植えられている光景を目にした事がありますが、これはマリーゴールドが、様々な植物と相性がよく、根の分泌液が土中のセンチュウを遠ざけ、葉っぱのにおいには防虫効果も期待できるからです。
その効果の高さから、植物のお医者さんと呼ばれるほどです。
ですが、無理にマリーゴルドを植えなくても大丈夫です。
コンパニオンプランツには、相性があるので、その相性を考えて植えれば問題ありません。
ちなみにピーマンやパプリカは、マメ科のラッカセイと相性がいいです。
ラッカセイの根に付く根粒菌が空気中の窒素を固定して土壌を肥沃にし、また、根に付く菌根菌がリン酸分などの養分を吸収しやすくする効果がパプリカに良い効果を与えてくれます。
この根粒菌が重要ですので、落花生が手に入らなくても、根粒菌がつくものならば問題ないと思います。
なので、私は今年根粒菌がつく枝豆をパプリカのコンパニオンプランツとして、栽培しましたが、問題なく育ってくれました。
水あげ
パプリカは水分を多く必要とする野菜で乾燥に弱い面があるので、乾燥させないようにしましょう。
土の表面が乾いた時にたっぷりと水を与えてください。
ですが、水やりは回数を増やすのではなく一回の水やりでた多めに水を与えるほうが効果的です。
特に気温が高くなる夏は、乾燥防止のために朝と夕方に水やりをおこなって用土の乾燥を防いであげましょう。
あんまり、この病気になることはありませんが、一応書いておきますが、水やり時の泥の跳ね返り、病気になる時があります。
これを青枯病といい、かかると一気に萎れて枯れてしまいます。
気になる方は、水の跳ね返りを防ぐため敷き藁やピートモスなどを、ひくことオススメします。
脇芽
比較的、ピーマンと変わらずパプリカは、放任で育てることも出来ますが、そのまま伸ばして育てると下葉が込み合って害虫の住処となったり、青枯病になる可能性も上がります。
また、生育が活発になって葉が込み合った時は、風通しを良くするためにも脇芽は行いましょう。
わき芽を摘み取ることで株がより大きく育ち、収穫も早くできます。
脇芽の目安は苗の中間から、下半分に出るわき芽はです。
すべて小さなうちに摘み取りましょう。
ただし上部の枝は放任で構いません。
収穫
この写真は家でとれたパプリカです。
まだ、色づいていない緑のパプリカは、形があまりよくないので早めに収穫しました。
その理由は、パプリカはピーマンと違い、パプリカは完熟後に収穫します。
そうすると、形が悪いと色づきが悪くて、収穫が遅れて腐らしてしまう時があるからです。
ちなみに、ピーマンは未熟期に収穫します。
ピーマンの花が咲いて、10日程たち肥大していない未熟期後半がベストです。
そして、なんとピーマンは熟すと、カラフルな色になります。
カラーピーマンとして販売もされているほどです。
味は甘いのですが、パプリカほど肉厚ではないので、私自身はあまり進んでたべません。
パプリカは実が小さいうちに収穫して株を大きく成長させるのが長期間収穫を楽しむのがうまく育てるコツです。
育てる地域によりますが、11月頃の霜が降りるまで収穫が楽しめるので元肥・追肥をしっかりと施しましょう。
パプリカの収穫方法は、ヘタの部分からハサミで切って収穫しましょう。
パプリカは果実が小さなうちに収穫すると株の消耗を押さえることが出来て収穫量が増えます。
品種にもよりますが、実が6~7㎝になった時が収穫のタイミングです。
実の見た目は収穫適期を過ぎても変化がなく、放っておくと品質が落ちていきますので、注意しましょう。
よくある色がつかない原因
家庭菜園で、パプリカを育てた人によくあるのが、この色がつかないです。
私自身、今年始めてパプリカを育てたのですが、問題なく色がつきました。
育てる前に、色がつかない原因を調べてから育てたからというのもあります。
なので、私が調べた原因と注意した事をここに書きます。
よくあるのが、色がつく前に株が終わったと言う事です。
露地栽培で、色がつく前に寒い時期になってしまい、株が終わってしまったという事です。
これを回避するため、まず植える時期を考えて植えて、株が長く持つように収穫をマメに行いました。
次にあるのが、水分と肥料不足です。
ピーマンが放任で育つからといって、同じように放任してた場合に起こる原因です。
上記でも述べましたが、パプリカは乾燥が苦手です。
なので、真夏は、朝夕の水やりを忘れずに行いました。
最後に樹勢が強いという原因です。
夏場は株の生長が盛んになり、実の緑色が抜けきらない場合に起こるらしいのですが、あまり起こりえない原因だと思ったので、特に重視せず育てました。
これへの対策は、長い目でみて育てるか、遅めに植え付けるかだと思いますが、遅めに植え付けると、枯れる可能性が出てきそうですし、株が疲れてしまいそうです。
以上が、パプリカとピーマンの違いについて、パプリカの栽培方法になります。
コンパニオンプランツを使った栽培方法、色による栄養素の違いがあるといった、他の野菜と比べても稀にない、パプリカ独特の特徴を話ました。
子供や、人にパプリカとピーマンの根本的な違いって何?って聞かれた際、厚みとか色など色々ありますが、簡単でわかりやすく、覚えやすい特徴として、色によって栄養素が異なると覚えておくと良いかもしれません。
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